Lucie Rie A Retrospective
トップページへルーシー・リー展について展覧会概要チケット情報トピックスルーシー・リーについてルーシー・リー物語動画で作品をみる
展覧会のみどころ
初期(ウィーン時代 1922-38年)形成期(ロンドン時代)円熟期
初期(ウィーン時代 1922-38年)
ルーシー・リーの作風は、制作地によって大きくふたつに分けることができます。ひとつは、工業美術学校に入学し、作家として活動を始めたウィーン、そしてもうひとつは、1938年以降ほとんどの時間を過ごしたロンドンです。 ウィーンで、ルーシーは、土や釉薬の性質を知り、時には果てしないとも思われる釉薬テストを繰り返しながら、技法と制作の両面において独自のスタイルを模索していきます。この時代に制作された作品には、3つのタイプ(1.ウィーン工房、2.前溶岩釉、3.モダンデザイン)が見られます。これらの造形の3要素と、ウィーン時代に培われた技術は、陶芸家ルーシー・リーの基層を形成しており、続くロンドン時代にさまざまな刺激を受け入れつつ、円熟期の独自のスタイルを作り上げていくことになります。
ウィーン工房・タイプ
鉢
《鉢》1926年頃
ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
© V&A Images /
as advised by the Estate of Lucie Rie
優雅な曲線を描く器形、華やかな色使いといった点に、装飾性を強めたウィーン工房後期の特徴が見出せます。ウィーン工業美術学校での陶芸の師、ミヒャエル・ポヴォルニーも工房と関わりのあった人物でした。こうした作品から、当時のルーシーを取り巻いていた制作環境の一端を窺い知ることができます。
 
前溶岩釉・タイプ
鉢
《鉢》1930-38年
ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
© V&A Images /
as advised by the Estate of Lucie Rie
溶けた釉薬が器の表面に不規則にまだらをつくり、所々で焦茶色の地を覗かせています。釉調を見所とする作品は、戦後に取り組まれた「溶岩釉」による一連の作品を予兆させます。溶けた釉薬の調子や土のテクスチャーを見せる陶芸は、世紀末から世紀初頭にかけてヨーロッパで流行していました。これは日本の陶磁器の影響とも言われています。
 
モダンデザイン・タイプ
カップとソーサ
《カップとソーサー》1936年頃
個人蔵 Estate of the artist
土の厚みをできるだけ取り払い、非常に薄く仕上げたカップとソーサー。1928年頃、ルーシーは、ウィーンの建築界に最初にインターナショナル・スタイルを移植したと言われる建築家、エルンスト・プリシュケに自邸の家具の設計を依頼しています。こうした人脈を通して、この頃、建築およびデザインにおける新思潮を吸収したのです。
 
ページトップへ
© 2010 Nikkei Inc, All Rights Reserved